2002年4月号:環境の情報化



 最近は、周辺でも会社の倒産・部門の廃止等の噂を耳にするようになりました。
 役所から発注される費用が経営的に成り立つようなものになっていないのですから、当然といえば当然のことです。

 社内を見渡してみると、これまで蓄積されている書籍・資料が、いかに時代遅れになっているかを改めて感じてしまいます。一方、情報化の進展はめざましく、インターネットではあらゆる情報の取得が可能になっていますし、それへの接続も無線によるブロードバンド時代が来ようとしています。
 仕事の環境も、そんな時代の変化に対応していくことを迫られているのです。

 そんなことで、年度末ではありましたが部屋の更新期に併せて移転することにしました。

 その狙いは「スリム化」と「情報化への対応」です。

 

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●ADSLへの接続

 これは今更改めて説明するまでもありませんね。

●サーバーの移転

 これまではサーバーを友人に預けていました。しかし、友人の回線の環境から、速度的には多少の不満があったのは否めませんでした。

 今回改めて業務用のレンタルサーバーにしました。基本的にはインターネットサーバーですから自分でやっても良かったのですが、やはり管理が面倒ですから、それは次の機会にしたいと思います。

●LANの高速化

 これまで、情報化を早期から進めてきたために、今では新・旧混在の環境での仕事を余儀なくされていました。LANも10base-Tと10base2(同軸ケーブルとフラットケーブル)が混在している環境だったのです。パソコンも、個々の環境の違いのために微妙な調整が必要とされていました。

 今回は、機種を最新のものにするととともに、LANも100baseに切り替えて高速化を図ることにしました。

 これでこれまでの鬱陶しさから多少とも解消されるでしょうか?

●複合機の導入

 かっては大量のコピーを必要としており、カラーコピー、モノクロコピー、ファックス、プリンター等個別に利用していました。しかし最近は、大量のコピーを必要とする仕事は極端に減少しているので、高いリース代を払っている必要性が極端に低下してきていたのです。
 一方、複合機が随分実用的なものになってきました。

 そこで複合機です。今の複合機は、「スキャナー」「プリンター」「ファックス」が1台でまかなえるのですから、カラー画像等もこれらで「スキャニング」し、パソコン内で編集し(DTP)、「プリント」すれば、カラーコピーは殆ど必要ないのです。

 ついでに、資料をはじめ、報告書関係はPFD等に変換すれば、クライアントや作業を行う人々との間で情報交換がたちどころにできるようになってしまいました。複合機の導入で、それも十分実用的になってきました。

●ネットワーク・サービスの活用

 クライアントの複数部局と共に進める仕事もありましたが、関係者にお願いしてML(メーリングリスト)を使いました。こういうのは、メーリングリストの方が連絡がスムーズで確かですからね。改めてここに掲げるほどのことではありませんが…。

 ファックス・メールというのはご存じでしょうか?
 専用の電話番号を取得することにより、そこにファックス送信してもらえば、文書が添付ファイルとして自分に届くということになります。この利点は用紙の節約なんてところより、文書の内容がそのままテキストとして取り込むことが容易になるところに見出す方が楽しいではないでしょうか?

 このためには、もちろん、画像ファイルや文書ファイルの管理手法が伴っていないといけませんね。

 

●環境のスリム化

 今回実施した「スリム化」は、こうした条件が整って初めて可能になったと言って良いでしょう。

 不要な書籍・資料類を思い切って廃棄しましたのですが、それでも、これまでの資料の1/4程度しか廃棄できませんでした。費用的にも、移転総額の1/4が廃棄に係る費用でした。

 

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●本当の狙い

 しかし、こうした環境を本当に活かすためには、クライアントの情報化も必要なのですが、残念ながら当社のクライアントの殆どが役所であり、私の知る限りでは、最も情報化が遅れているのが役所なのです。これまでも、どれほどそのために悔しい思いをしてきたことでしょうか?おまけに、最近の役所の情報化を最も強く感じるのは、「報告書の成果をマイクロソフトのワードで提出する」という要求ですが、これがコンサルタントにとって、いかに実態を無視したものか、理解する程度の認識は持っていて欲しいと思うのは私だけでしょうか?

 私の本当の狙いは、仕事をする場所・時間をさらにフリーにすることです。そのためには、自分たちが準備しないことはまだまだあるのですが、そのためには、こうしたクライアントの情報化がないと、本当にやりたいことができないのです。

 先進的にやっていただく必要はないのですが、クライアントには、せめて世間並みに対応できるだけの情報化を進めていただければ…と、いつも思います。

・勤務時間外はファックスを切ってしまう。
・パソコンがない。使えない。あるいは、部署に1台しか外につながっているパソコンがない。
・個人メールがない。
・アクロバット・リーダーを知らない。
 そういうのが、笑い話で済むような時代に早くなって欲しいものです。

 

2002年4月末 忙しかった仕事がふととぎれた合間に 

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