2003年12月:仕事と生き方


 仕事場が変わってから8ヶ月が過ぎました。

 国内では、相変わらずの東京への一極集中が進む中で、これまでの政治経済構造の転換が進められようとしています(個人的には、我慢しかねるほどの緩やかなスピードではありますが)。
 一方、海外では自衛隊のイラク派遣も決定され、いよいよそれが動き始めようとしています。

 私の方は、横浜に移転して新たな出発としたのですが、当初考えていた方向とは多少変わって来ました。それは仕事場が自宅と近接することに伴って仕事に対する意識が変わってきた点が大きいかもしれません。

 

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 これまで、都市計画という仕事は私の生活の殆ど全てでした。
 しかし、今は、「あえて私の生活の一部にしようとしている」と言えるかもしれません。
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 まず第1は、仕事に対する考え方の変化があります。
 今は、仕事を確保するためには、膨大な営業的業務をしなければなりません。私のところのような弱小企業は、それでも仕事になるかどうかわからないのです。しかし、こんな時代でも、私を評価してくれ仕事を発注してくれるところがあるのです。
 不本意な雑務をこなしながら(そんな仕事をこなさないと仕事を出してもらえないような業務とは、実はどこに発注しても良いと考えられている業務だとしか思えなくなってきたのです。そんなことに時間を費やすことにどれほどの意味があるでしょう?
 それより、特命発注がむずかしいこの時代に、あえて私に発注してくれるクライアントを大切にして、満足のゆく成果を挙げることの方がはるかに大切ではないか、そう考えたのです。

 第2は、時間の使い方の変化です。
 職住近接とは、通勤時間の短縮です。これは、通勤時間中における様々な思考時間の短縮化と運動不足招来の危険です。
 前者の代替として、私は新聞情報の蓄積に充てることにしました。特別なことを行うわけではありません。要するに新聞をインターネットで読みつつ、「個人用DB」として蓄積していくことを試みることにしたのです。
 後者については、テニスを始めることにしました。これは5月から開始して、今は、テニスクラブにも入会してしまいました。ついでに、体重の減量も行い、今では、大学卒業時から2キロほど重いという程度になりました。この数ヶ月で6Kg近い減量になりました。おかげて体調は至極良好です。

 第3は、情報の極限的活用です。
 これだけの情報化が進展(「インターネットの普及」と言い換えてもいいかもしれませんが…)している中で、これがどこまで活用できるか、これを味方にしてどこまで仕事ができるか挑戦してみるのも楽しいことではありませんか?
 職住が離れているだけで、例えば両者のパソコンの環境を整える必要があります。情報化は実はそんな無駄なことも要求してくるのです。インターネットがどれほど高速化しても、会社にデータをおいたまま、自宅で会社におけると同じように仕事ができるわけではないのです。しかし、パソコンが必要な環境が一カ所であれば、そんな無駄なことではなく、本来の情報の活用をもっと有益な分野に局限化できることになります。
 もともと情報大好きな私には、そんなことも大きな楽しみなんです(^_^)。いずれ、私の情報活用ノウハウでもいつか書かせていただきましょう。

 第4は、そろそろ「生活」を重視してみようと考えたことです。
 結局、仕事には際限がありません。不器用な私は、このままではいつまでたっても仕事漬けの日々を送ることになるでしょう。今は、業界の仕事は明らかに減少しています。それに、緊急に何かを決定して動かさなければならないと思われる仕事は、構造改革以外にあると思えないのです。そんな状況の中で、いい歳をして出しゃばっている世代にいささか飽いてきたのです。
 もうこれからは、今後の業界を背負っていくべき若い世代に考えてもらい、進むべき方向を選択してもらって良いと思うのです。我が国の政経界はどこも、既得権益の上に乗っかった60歳以上の世代の役割は終わって貰っても良い時期になっているということではないでしょうか?
#新しい分野を切り開いてもらえるのなら大歓迎ですが…
 それは、少しは私にも当てはまることもあるわけで…、そんなわけでこれまで軽視してきた「自分の生活」を重視してみようと思ったわけです。

  こんな生活の中で、私自身は、私の仕事に対する取り組み意欲が減じているとも思いませんし、仕事に対する姿勢が変わったとも思っていません。変わったのは、あえて仕事をとりに行こうとしないこと、仕事になることを期待してあちこちに顔を出したりしていないだけだと、私は思っています。
 皆さんには傲慢に見えるかもしれませんが、私はそれで良いと思っているのです。地道でもクライアントの要望にきちんと応えられる仕事をし、それが評価され、新たに発注してくれるクライアントがあれば、その仕事には精一杯応えてみよう。そんな気持ちなのです。

 

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 こんなワガママな人間に、新たな仕事を依頼してみよう…なんて思ってくれる方はいらっしゃいませんかねぇ。
 いや、なければないで良いんですけど…(^^ゞ。

   平成15年4月 

 

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