1996年9月号


 薬害エイズ問題も、安部英元帝京大学副学長の逮捕・厚生省への捜索等、事実関係が明らかになりつつあるようです。徹底的に事実を究明してもらいたいものです。もし、マスコミで報じられているようなことが事実であるとすれば、「権威を持つ人間が謙虚さを失ってしまうことがいかに愚かしいことか」考えざるを得ません。

 本年度の仕事もぼちぼち始まりつつあります。しかし、近年、自治体の財政が厳しいことから、都市計画への財源も削られつつあり厳しい状況にあります。業界関連の仕事としては「都市マスタープラン」の策定だけは何とか動いているようですが、当社のように小規模でやっている事務所には、そうした仕事はなかなか回ってきません(実際に作業を行っている人間は小人数でも、発注者である自治体としては、市の重要なプロジェクトは大規模事務所の方が安心だということなのです)。
 当社はどちらかと言えば事業サイドの仕事が多いのですが、自治体では例えば事業期間を倍にして、各年の事業費を半分にしたりするこというような経費削減をします。現在のように景気が悪いと、足踏み状態の事業もありますから、そういう場合はあえて休止状態にしたりもします。したがって、事業関連の仕事は、仕事としては大きいのですが、無くなってしまうことにもなりやすいのです。(トホホ....。)
 しかも、全体としての仕事も少なくなってくると、同業者間の競争が厳しくなり、ダンピングをするところも出てきます。発注者の方も、特定の業者を選定することがむずかしい時代ですので、選定基準や審査が不明朗なコンペまがいの方法を採用するところも出てきますし、担当者も責任をかぶるのを恐れるために上司をまきこんだり、部内全体を巻き込んだりと、大げさな方法をとるようになります。

 私たちは、良い街をつくっていくためであればいくらでも頑張りたいと思っているのですが、同じ仕事でも、一方では求められて担当できるものもあれば、他方では、これまでの仕事の実績や進め方、あるいは熱意等ををきちんと評価されることもなく、形式的なやり方で評価されることもあります。しかも、後者の傾向がどんどん強まっているのが近年の一般的な傾向でしょう。もちろん、私たちコンサルタントとしての力が足りないことも反省しなければなりません。
 願わくば、発注者側には、良いコンサルタントを選定するための明確な判断基準と、(競争入札などではない)責任を持った選定方法を期待したいものです。そして、発注者側の熱意に応えるような仕事をしていきたいものです。


 いかん、いかん、これはもう愚痴ですね。次号は挽回できるよう努力したいと思います。

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