1999年10月号:まちをつくる意志
そんな状況だったのですが、先日、ヨーロッパへ行ってきました。こんな機会は滅多にありませんので、モバイルの虫も疼き始めました。海外からどのように通信できるか、という訳です。その挑戦の顛末はここに掲載するとおりです。
#その際には、ノートパソコンはSONYのPCG-C1Sに、HP200LXのフラッシュメモリーは320Mbとなっていましたが...。
もちろん、本来の目的は、観光にあります。
彼の国の美しさは良く知られているところですが(もちろんそういうところを選択して行ってきたわけですが)、そういう美しさの中に、私は、「どのように美しい町、街並み、村をつくるか」という意志を感じました。
どこへ行っても、窓辺には花が、そして個性的な窓飾りやレースがあり、建物の屋根の統一感・調和があります。それに対して壁の色彩には適度な変化が感じられます。スイスでは、土木工事でさえ、人目に触れるところは徹底的に石積みをしていましたし、土地利用の見事なまでの管理のされ方には驚くばかりでした。こうした事柄が全体の美しい景観を形成しているのですが、それは単に単なる景観規制だけでつくられたものとはとても思えませんでした。
それに対して、わが国の景観はどうでしょうか?バブル期には、金にまかせて相応の景観が生まれはしましたが、経済的合理主義だけでつくられていく景観にはどうしても貧しさが漂います。もちろん、先日の台湾の集集大地震における手抜き工事は論外のことです。
建築家といわれる人々が、自分の「作品」の主張ばかりし、プレハブ建築が幅をきかせ、一般の建築の殆どが街並みに無関心な状況では良い町など形成されようがありません。むずかしく考える必要はないのです。そこに住む人が、美しく快適な町をつくっていきたいという強い「気持ち」と、美しい環境を形成していくための「センス」を持ちさえすれば良いことなのです。しかし、それがわが国でいかに難しいことか、と改めて感じてしまいました。
日本および私たちの身の回りの環境について、あるいは、私たちの本当の幸せとは何か等、改めて考えていきたいテーマは尽きません。
99年9月27日(月)
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